北里大学 薬学部 衛生化学 教室のHPです。 衛生化学教室では、生物の生存に必須な酸素が生体に与える影響について主に研究しています。
衛生化学1

学年:3年前期(必修・1単位)
担当者:今井浩孝※、熊谷 剛(臨床薬学研究部門・講師)、安田柊(※は責任者)
開講日:月曜日 3時限

<授業の目的>
健康を維持するために不可欠な脂質、糖質、タンパク質、ビタミンなどの栄養素の役割を科学的に理解するために、主要な栄養素の化学、代謝、生理的役割を知り、さらに栄養の過不足によりもたらされる病気、特に代謝性疾患(生活習慣病)とその薬の標的部位に関する知識を修得する。

<教育内容>
3大栄養素である糖質、脂質、たんぱく質およびビタミン、ミネラルの構造や代謝経路、生理的な機能を説明し、それぞれの相互作用や過剰摂取や摂取不足によりどのような疾患になるのかについて説明する。

<教育方法>
パワーポイントと配布資料を用いて講義形式ですすめる。最後に復習のための演習問題を各自解くことにより理解を深める。講義内で演習問題の解答を提示する。

<評価基準>
定期試験:各講義で使用したプリント及び教科書の中から出題し、記述式解答により理解度について評価する(定期試験 100%)。

<教材>
教科書:衛生薬学 基礎・予防・臨床(今井浩孝・小椋康光 編集)南江堂
参考書:講義配布プリント

<備考>
NR養成講座対応科目
健康食品管理士養成講座対応科目
臨床検査技師養成科目

衛生化学2

学年:3年後期(必修・1単位)ABCDS
担当者:今井浩孝※、熊谷剛(臨床薬学研究部門・講師)、松岡正城(※は責任者)
開講日:金曜日 3時限

<授業の目的>
健康を維持するため摂取する食品の効用、安全性について理解するために、健康に係わるミネラル、保健機能食品、遺伝子操作食品、食品の変質、添加物、汚染物質、有毒成分などについて基本的な知識を修得する。さらに、日常生活において適正な栄養摂取量を考える上で必要なエネルギー代謝、エネルギー必要量の概念、我が国の食事摂取基準について理解する。

<教育内容>
細菌、農薬などの有機、無機化合物などによる食品汚染や保存方法によっては、食品は変質を起こし、食中毒や疾患の原因となる。健康を守るためには食品の安全を確保することが重要であり、そのための法律やさまざまな制度によって食品の安全が守られていることを説明する。付加価値をもたせた保健機能食品や遺伝子組換え食品、ゲノム編集食品について説明する。また日本人の食事情を理解し、疾病の予防や重症化を防ぐにはどのような栄養摂取に気をつければよいかを説明する。

<教育方法>
パワーポイントと配布資料を用いて講義形式でおこなう。最後に復習のための演習問題を各自解くことにより理解を深める。講義内で演習問題の解答を提示する。

<評価基準>
講義で使用したプリント及び教科書の中から出題し、記述式解答により理解度について評価する(定期試験 100%)。

<教材>
教科書:衛生薬学 基礎・予防・臨床(今井浩孝・小椋康光 編集)南江堂
参考書:講義配布プリント

<備考>
NR養成講座対応科目
健康食品管理士養成講座対応科目

臨床栄養学

学年:4年前期(選択・1単位)ABCDS
担当者:今井浩孝※、松岡正城、今津嘉宏(非常勤教員)(※は責任者)
開講日:木曜日 1時限

<授業の目的>
医療総体の質の向上を企図するチーム医療の考え方を身に付け、特に薬物治療の有効性確保、安全性確保を図るため、栄養管理の方法論を修得し、疾病治療における栄養の重要性を説明できるようになる。以上の認識にたって、ライフステージ及び疾患との関連から臨床的栄養管理について概説でき、責任をもって医薬品による治療の提案ができるようになる。

<教育内容>
疾病治療における栄養の重要性を説明し、疾患別、ライフステージ別の栄養管理の方法を説明する。また臨床的栄養管理の実践を学ぶ。

<教育方法>
パワーポイントと配布資料を用いて講義形成でおこなう。疾病治療における栄養の役割に関する関連問題を解くことにより理解を深めるとともに、講義内で解答を提示する。ケーススタディでは自らが栄養学介入計画を作成し、講師と対話しながらの講義をおこなう。

<評価基準>
定期試験:各講義で使用したプリント及び教科書の中から出題し、マークシート形式解答により、理解度について評価する(90%)。
講義:演習を行うことがあり、演習と関連レポート等(10%)を合わせて評価する。ケーススタディの授業では討議形式をとりいれている。

<教材>
教科書:臨床栄養管理(渡邉早苗他)建帛社
    配布資料
参考書:はじめて学ぶ臨床栄養管理(鈴木 彰人)南江堂
    衛生薬学 基礎・予防・臨床(今井浩孝・小椋康光 編集)南江堂 
<備考>
NR養成講座対応科目
健康食品管理士養成講座対応科目

衛生薬学特論

学年:修士課程1・2年前期(必修・2単位)
担当者:今井 浩孝 (衛生化学・教授※), 清野 正子 (公衆衛生学・教授), 髙根沢 康一 (公衆衛生学・准教授), 熊谷 剛 (臨床薬学研究部門・講師), 浦口 晋平 (公衆衛生学・講師), 幸村 知子 (衛生化学・助教), 松岡 正城 (衛生化学・助教), 安田 柊 (衛生化学・助教), 中村 亮介 (公衆衛生学・助教), 大城 有香 (公衆衛生学・助教), 足立 達美 (非常勤教員), 青木 淳賢 (特別講師), 板部 洋之 (特別講師) (※は責任者)
開講日:毎週木曜日 2時限

<授業の目的>
ヒトの健康を衛る学問である衛生薬学。健康を化学する衛生化学、特に脂質と疾患に関る最新の知識と、環境を化学する公衆衛生、特に水銀の毒性や耐性機構、環境浄化への最新の研究情報を学び、研究の問題点などを考察できる能力の育成を行う。

<教育内容> 
衛生化学分野及び公衆衛生学分野の最先端の研究を紹介し、研究の目的、目的を達成するための方法論や工夫の仕方、結果をどのように発展させたのか等の研究の醍醐味を紹介する。

<教育方法> 
プリントとパワーポイントを用いた討議形式。講義後に質疑応答の時間を作り、講義内容の質問に対し講義時間内に返答する。授業後にレポート提出。

<評価基準>
討議の積極的参加(30%)、レポートの提出(70%)で評価する。なお、欠席、遅刻、早退、態度不良は減点する。

衛生化学実習

学年:3年後期(必修・1単位)ABCDS
担当者:今井浩孝※、幸村知子、松岡正城、安田柊(※は責任者)
開講日:集中 3-5時限

<授業の目的>
健康維持に必要な栄養を科学的に理解するために、衛生試験法の食品成分試験法、食品添加物試験法、食品汚染物試験法に対応して、各栄養素や食品添加物の同定法、食品の変質・変敗の指標となる物質等の測定原理を理解し、実際に測定して、結果を評価する技術を身につける。また食品の農薬の適正使用方法や残留農薬の違反例を自ら調べ、リスクコニュニケーションについて討議すると共に、農薬の一斉分析法の原理を理解し、解析技術を身につける。

<講義内容>
1 実習項目の解説、実習項目外の衛生試験法、アドバンス講義
(今井・幸村・松岡・安田)
実習項目で行う項目の背景、原理、測定法を理解する。水分・灰分の定量・水分活性、糖質、アミノ酸、たんぱく質、食品添加物、変敗、変質、無機、有機化学物質、残留農薬の衛生試験法を理解する。
2 食品成分試験 脂質1
(幸村)
食品から粗脂肪を抽出し、粗脂肪の定量ができる。
3 食品成分試験 脂質2
(幸村)
脂質の変質について理解し、過酸化物価、カルボニル価、ヨウ素価の測定ができる。
4 食品成分試験 ビタミン1
(松岡)
食品中に含まれるビタミンB1、B2の同定、定量ができる。
5 食品成分試験 ビタミン2
(松岡)
酸化型、還元型ビタミンCの比色及び滴定による定量ができる。
6 食品成分試験 遺伝子1、食品汚染物試験 農薬1
(松岡)
米からのゲノムの抽出と定量ができる。現在使用されている農薬の構造、使用状況、問題点を調査し、適正使用とリスクコミュニケーションについて討議する。
7 食品成分試験 遺伝子2、食品汚染物試験 農薬2
(松岡)
PCR 法による米の品種の同定ができる。遺伝子組み換え食品および品種の同定法を理解する。農薬のGC-MSによる一斉分析法を理解する。
8 食品衛生 食品添加物1、食品添加物試験
(安田)
食品より着色料の抽出ができる。着色料の定性試験ができる。
9 食品衛生 腐敗
(安田)
食品の腐敗(酸度、細菌数)の検出ができる。
10 総合評価
(今井・幸村・松岡・安田)
各実習項目について確認試験を行う。

<評価基準>
定期試験:実習の本質を理解しているのかの評価を行う確認試験を行う。
授業:アドバンス講義の理解度は確認試験により行う。
その他:レポート、実習態度、試験により総合評価を行う。

<学生へのメッセージ>
本実習は、食品を取り上げ、食品に含まれる,脂質、ビタミンの定量や、脂質の変敗の測定法、蛋白質の変質、ゲノムの解析を用いた品種同定、残留農薬の一斉分析、食品添加物の分離など身近な題材を用いた実習です。普段のニュース等で食品の安全に関わる事柄に常に注意してみてください。

<準備学習、その他>
現在問題になっている残留農薬の構造、使用法、なぜ問題になったのかについて、各自調査し、農薬の適正使用とリスクコミュニケーションについての討議の準備を行う。実習解説書及び必携・衛生試験法の関連事項について事前によく読み、試料の準備、実験方法について理解する。実習後に実習でできたこと、できなかった理由について考察する。

<教材>
教科書:配布プリント(衛生化学教室 編集)
参考書:必携・衛生試験法 第二版(日本薬学会 編)金原出版

<備考>
健康食品管理士養成講座対応科目
臨床検査技師養成科目

健康食品論(分担)

学年:4年前期(選択・1単位)ABCDS
担当者:小林 義典 (生薬学・教授 ※), 今井 浩孝 (衛生化学・教授), 奈良輪 知也 (薬剤学・講師), 黄 雪丹 (生薬学・助教) (※は責任者)
開講日:金曜日 1時限

<授業の目的>
食事・栄養の問題は、健康を維持あるいは増進して生活する最も大切な領域の1つである。食生活において過不足しているものを補正する目的で、適切な健康食品などを利用する場合にも、これらに頼りすぎて基本的な食生活をおろそかにすることで、逆に健康を損なう可能性もある。当講義では、栄養や健康食品、機能表示、有用性、安全性、医薬品との相互作用をに関する知識を修得する。

<教育内容> 
健康を維持あるいは増進するために有用な健康食品の利用法を理解し、医療従事者として適切にアドバイスする能力を修得する。

<教育方法> 
パワーポイントを用いた講義形式ですすめる。
適宜、教科書「NR・サプリメントアドバイザー必携」「健康食品管理士認定試験のための問題解説集」などの中にある講義に関連した練習問題を課題として、復習することを指示する。課題は各自で模範解答を見て、答え合わせを行う。質問があれば適宜回答する。最終的な理解度は期末テストで確認する。

<評価基準>
定期試験:定期試験(100%)にて評価する。
講義資料(20%)及びNR・サプリメントアドバイザー必携巻末の問題集(約150問)(40%)、健康食品管理士認定試験のための問題解説集(約550問)(40%)から出題する。なお、本定期試験は、 NR・サプリメントアドバイザー・健康食品管理士養成講座の (演習を除く指定科目の) 修了試験も兼ねている。

<教材>
教科書:NR・サプリメントアドバイザー必携 第一出版
             健康食品管理士認定試験のための問題解説集 日本食品安全協会
    保健機能食品学  日本食品安全協会
参考書:天然医薬資源学  小林義典 他 編・著  廣川書店
    学生のための漢方医薬学 小林義典 他 編・著 南江堂
             衛生薬学 基礎・予防・臨床 (第3版) 南江堂

<備考>
NR養成講座対応科目 
健康食品管理士養成講座対応科目 
漢方医薬学履修プログラム対応科目 

細胞生物学(分担)

学年:2年後期(必修・1単位)
担当者:奥脇 暢 (生化学・教授 ※), 今井 浩孝 (衛生化学・教授), 柴垣 芳夫 (生化学・講師), 飯田 直幸 (生化学・講師), 齋藤 祥子 (生化学・助教), 大手 聡 (微生物薬品製造学・助教), 小林 啓介 (微生物薬品製造学・助教) ※は責任者
開講日:木曜日曜日 3時限

<授業の目的>
細胞、特に動物細胞の細胞たる基本原理を理解するために、細胞の構造とその様々な機能について分子レベルで説明できる。同時に細胞生物学研究の最先端技術を理解する。

<教育内容>
ヒトを含めた真核細胞の構造とその働きについて講義する。細胞生物学研究に必要となる基本的な実験技術、遺伝子改変技術とその応用、生体成分の解析技術など、最先端の研究手法も含めて講義する。

<教育方法>
PowerPointと配布資料を用いて講義を進める。次回の講義で、課題の特徴的な見解や誤解についてコメントする。

<評価基準>
講義範囲から出題する。記述式の試験を実施して評価する。
定期試験(80%)と講義内の小テスト(20%)に基づいて評価する。

<教材>
教科書:配布資料  
参考書:細胞の分子生物学(第6版) (著)Bruce Alberts (翻訳)中村 桂子  ニュートンプレス
Essential 細胞生物学(原書第4版) (翻訳)中村桂子、松原謙一  南江堂

ゲノム医学(分担)

学年:3年前期(必修・1単位)
担当者:奥脇 暢 (生化学・教授 ※), 飯田 直幸 (生化学・講師), 柴垣 芳夫 (生化学・講師), 三木 剛志 (微生物学・講師), 齋藤 祥子 (生化学・助教), 松岡 正城 (衛生化学・助教) ※は責任者
開講日:木曜日曜日 3時限

<授業の目的>
ヒトゲノム解読の成果を理解し、個人個人のゲノムに合わせたいわゆるオーダーメード医療について学習する。また、ゲノム解読から派生したさまざまな新しい研究領域を学び、その応用としての新規の医療技術について理解を深める。

<教育内容>
ゲノム、遺伝、疾患のかかわりについて講義する。

<教育方法>
教科書に沿って講義を進める。毎回資料を配布しパワーポイントを利用して講義する。講義内で課された課題については、次回以降の講義で解説する。

<評価基準>
 期末テストによって評価する (100%)

<教材>
教科書: よくわかるゲノム医学 服部成介他 羊土社

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