研究内容の紹介
薬物療法に起因する有害作用の軽減や防止、救急医療における急性中毒の診断の支援や治療法の評価、中毒事故防止のための情報提供(啓蒙・教育)に関する研究を行っている。
救急・中毒医療におけるEBMの推進を目的として、急性中毒物質の毒性や初期治療の有効性を基礎的実験により評価し、実際の中毒症例に応用するため、北里大学病院救命救急センターと共同研究を行っている。また、抗がん剤など毒性の強い治療薬の副作用防止のため、個々の患者に適した投与量の個別化法を開発し、造血幹細胞移植におけるテーラーメイド医療の実践のため、臨床移植グループとの共同研究を進めている。
Update:8/19/08
1.中毒・救急医療における診断・治療の科学的根拠となる基礎的研究(実験系)
アセトアミノフェン中毒の新規バイオマーカーに関する研究
解毒剤治療に対する活性炭吸着の影響に関する研究
タバコによるニコチン中毒の毒性評価に関する研究
毒性や予後の予測因子の評価―薬物濃度と他因子の予測性
中毒原因物質の迅速簡便な分析システムの構築に関する研究
2.造血幹細胞移植におけるテーラーメイド医療の実践(実験系)
Pharmacokinetic / pharmacodynamic (PK/PD) analysisを用いた抗がん剤の投与量
個別化法の研究
遺伝子多型解析による体内動態及び移植予後との相関性に関する研究
抗がん剤の活性代謝物の体内動態と有害作用発現との相関性に関する研究
3.中毒治療に役立つ情報提供システムの構築(情報系)
中毒の初期処置に関するガイドラインの標準化の検討
一般市民向け中毒防止活動のための啓蒙システムの構築
家庭用品や健康食品による健康被害情報のデータベースの構築