生物系

科目名 生化学III 1単位 必修
学 年 3年 前期
責任者 水本 清久
担当者 水本 清久・塚本 俊彦・柴垣 芳夫

教育目標
 生化学I、IIで学んだ基礎知識をふまえ、代謝経路がどのように統合され、制御されているのかを理解する。後半では生物学的な情報伝達、あるいは遺伝情報発現がどのような分子機序で行われているかを理解し、合わせて分子生物学的手法についても認識を深める。

授業内容
 ホルモンの作用機作(シグナル伝達機構)に関する基本的概念。遺伝子の複製・発現機構とその調節。組換えDNA技術とその応用の各テーマについて教科書を中心に補助教材を用いながら講義を進める。

前 期
No 項   目 講  義  内  容
1〜2 哺乳類の代謝統合とホルモンによる調節 組織特異的代謝、ホルモンによる組織間交信、代謝のホルモンによる調節、シグナル伝達の分子機構
3〜4 染色体と遺伝子 遺伝子とは、各種生物のDNA、DNAスーパーコイル、クロマチンと核構造
5〜6 DNA代謝 DNA複製、DNAの修復、DNAの組換え
7〜8 遺伝子情報の発現I:転写とRNAプロセシング RNAのDNA依存性合成、RNAのプロセシング、(mRNAのキャッピング、スプライシング、ポリ(A)鎖付加)、RNAとDNAのRNA依存性合成
9〜10 遺伝子情報の発現II:翻訳 タンパク質合成と遺伝暗号、タンパク質合成の機構、タンパク質のターゲティングと分解
11〜12 遺伝子発現調節 遺伝子発現調節の原理、原核細胞における発現調節、真核細胞における発現調節
13 組換えDNA技術 DNAクローニングの原理、制限エンドヌクレアーゼ、DNAリガーゼ、ベクター、DNAライブラリー、クローニングした遺伝子の発現と改変、組換えDNA技術の応用
14 評  価  

到達目標
 遺伝子発現機構および生体内情報伝達機構の基礎を理解し、生命現象を分子レベルで解明しようとする世界の動向を認識する。生化学的・分子生物学的知識・技術の薬学における応用について理解を深める。

評価基準
 出席、小テスト、期末テストによる総合的評価を行う。

  (書  名) (著者・編者) (発行所)
教科書 レーニンジャーの新生化学
第3版(下)
D.L.Nelson and M.M.Cox
(山科邦男 監修)
廣川書店
参考書 生化学辞典第3版 今堀 和友・山川 民夫 監修 東京化学同人
細胞の分子生物学第3版 J.D.Watson 他
(中村 桂子、藤山 秋佐夫、松原 謙一 監修)
ニュートンプレス