臨床薬学系

科目名 臨床心理学・コミュニケーション論 1単位  選択
学 年 2年 前期
担当者 有田 悦子・福山 嘉網

教育目標
 将来、医療の担い手となる薬学生として、自分自身の特徴を理解し、他者とより良いコミュニケーションを持ち信頼関係が確立できるようになる為に、臨床心理やコミュニケーションの知識、態度、スキルなどの基礎を習得する。

授業内容
 人数の問題はあるが、理論と実践を伴った講義にしたい。具体的には、心理テストなどの自己評価尺度を実施し、自分の対人関係の特徴を把握したり、具体的な事例によりコミュニケーションの重要性を確認する。

前 期
No. 項   目 講  義  内  容
Pharmacopsycology概論 なぜ、薬学生に臨床心理やコミュニケーションの知識が必要なのか解説する。
薬学生としての自己理解 TA(交流分析理論)の基本となる自我状態理論を用いて、性格や行動特性について解説する。
     〃 主にエゴグラムを用い、自分の行動特性や対人関係の特徴を把握する。
     〃 自分のコミュニケーションパターンについて検討し、特徴を把握する。
患者さんという他者理解 病気が患者に及ぼす心理的影響について、心理的防衛機制や精神状態を中心に解説する。
     〃 患者家族の心理状態について、告知の問題も含めて解説する。
     〃 慢性疾患の代表として糖尿病の患者心理について、事例をもとに解説する。
効果的なコミュニケーション コミュニケーションの構成要素や種類など基本的な知識について解説する。
     〃 良好なコミュニケーションを妨害する要素について主に態度の面から解説する。
10      〃 効果的なコミュニケーションを取る為の基本的なスキルについて解説、実施する。
11 患者さんの気持ちに配慮した対応 問題解決法について解説した後、事例に基づき患者の気持ちを尊重した解決法を考える。
12 病は気から? 患者の心理状態が病気に及ぼす影響について概説をする。

到達目標
1.自分の行動特性や対人関係の特徴について把握し、理論的に説明できる。
2.患者や家族の心理について理解し、理論的に説明できる。
3.コミュニケーションの基礎知識を持ち、効果的な態度やスキルを理解している。

評価基準
 講義中のレポート、学期末試験

(書  名) (著者・編者) (発行所)
教科書 スキルアップのための
医療コミュニケーション
保坂隆・町田いづみ・
有田悦子
南山堂
参考書 薬剤師のための臨床心理学・
コミュニケーション入門
有田悦子 東京都薬剤師会雑誌
Vol.21 No.1-6(1999)

*参考書については、こちらで準備します。