生物系

科目名 生化学II 1単位  必修
学 年 2年 後期
責任者 水本 清久
担当者 水本 清久・塚本 俊彦・柴垣 芳夫

教育目標
 生命維持のために細胞内で行われている各種代謝反応やエネルギー獲得がどのような分子機構で行われているかを理解する。

授業内容
 ヌクレオチドと核酸の構造と機能、生体エネルギー論、ATPの嫌気的合成(解糖系)、ATPの好気的合成(クエン酸回路、電子伝達系、酸化的リン酸化)、脂肪酸の酸化とエネルギー生産、窒素代謝(アミノ酸、ヌクレオチドの代謝、尿素回路)について、教科書および補助教材を用いて説明する。

後 期
No. 項   目 講  義  内  容
1 ヌクレオチドと核酸 ヌクレオチドの基本構造と特徴、DNAの基本構造と遺伝子情報貯蔵体としての機能、RNAの基本構造と機能、核酸の化学的性質、核酸成分として以外のヌクレオチドの機能
2
3 生体エネルギー 生物学的エネルギー転換と熱力学、自由エネルギー、リン酸基転移とATP、生物学的酸化還元反応
4 解糖系と六単糖代謝 解糖経路、好気的条件と嫌気的条件でのピルビン酸の運命、解糖の支流経路、糖質異化代謝の調節、ペントースリン酸経路
5 クエン酸回路 アセチル-CoAの生成、クエン酸回路の反応、クエン酸回路の調節
6 脂肪酸の酸化 脂肪酸の消化、動員、輸送、β酸化、ケトン体
7 アミノ酸の酸化と尿素の生成 アミノ基転移、尿素回路、アミノ酸の分解経路、代謝異常と疾患
8 酸化的リン酸化 ミトコンドリア電子伝達系、電子伝達に共役したATP合成、ATPシンターゼ、プロトン駆動力、ミトコンドリア遺伝子変異と疾患、ミトコンドリアの起源
9
10 糖質の生合成 糖新生、グリコーゲン生合成、糖新生と解糖の制御における相関
11 アミノ酸、ヌクレオチドの生合性 窒素代謝の概観、アミノ酸の生合成とその調節、ヌクレオチドの生合成とその調節、ヌクレオチドの分解、代謝異常と疾患
12 評  価  

到達目標
 遺伝物質としての核酸の役割を説明することができ、ヌクレオチド・核酸について化学的・生化学的性質を述べることができる。生命現象を熱力学的観点から指摘できる。糖及び脂肪酸の代謝経路についてATP合成と関連づけて述べる事ができ、生体現象を化学的に説明する姿勢を身につける。

評価基準
 出席、小テスト、期末テストによる総合評価を行う。

(書  名) (著者・編者) (発行所)
教科書 レーニンジャーの新生化学
第3版(下)
D.L.Nelson and M.M.Cox
(山科邦男 監修)
廣川書店
参考書 生化学辞典 第3版 今堀和史・山川民夫 監修 東京化学同人
細胞の分子生物学 第3版 J.D.Watson他
(中村桂子、藤山秋佐夫、
松原謙一 監訳)
ニュートンプレス