想像を絶する惨禍をもたらした東日本大震災におきまして,被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます.3月に静岡で開催予定であった日本薬学会第 131 年会はやむなく中止となりましたが,「次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム 2011」は,予定通り,来たる平成 23 年 8 月 31 日に開催する予定で,鋭意準備を進めております.

 本シンポジウムは,学部学生や大学院生を含む若手研究者が自らの研究成果を発表し,加えて年齢の近い研究者間の交流を深める機会を与えることによって,次世代を担う若手薬理学研究者を育成することを目的に,一昨年より日本薬学会薬理系薬学部会が中心となって開催しております.
 日本薬学会薬理系薬学部会は 2009 年 4 月に創設されたまだ新しい部会ですが,一昨年の 8 月に三澤日出巳実行委員長(慶応大・薬)が「次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム 2009」を,昨年の 9 月には久米利明実行委員長(京都大・薬)が「次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム 2010」を開催され,いずれも盛会となりました.本年度も薬理学,臨床薬理学,薬物治療学,トキシコロジーおよびその他関連領域の基礎から応用研究に至るまで幅広い領域の演題を募集いたします.発表は基本的には口頭となりますが,学部学生が演者の場合に限りポスターでの発表を選択することもできます.口頭発表もポスター発表も共に,活発な討論を行うことによって,参加者相互の交流を深める場になることを期待しております.また,特別講演には,東京大学医学部の飯野正光先生をお招きする予定です.本シンポジウムは,若い参加者がより気軽にディスカッションできる雰囲気をつくるために,皆様にはノーネクタイでの参加をお願いしております.本シンポジウムが,皆様が今後研究を進めていく際のよい刺激となればと存じます.昨年と同様,優秀な発表者には「優秀発表賞」を贈り,表彰いたします.
 原子力発電所の問題や夏場の電力不足による計画停電など,不確定な要素が多々ありますが,皆様の奮ってのご参加をお待ち申し上げております.では, 8 月 31 日に皆様と東京・白金にてお会いできることを楽しみにしております.
 

次世代を担う創薬・医療薬理シンポジウム 2011
実行委員長  坂本 謙司