2..抗感染症剤の開拓
病原微生物による感染症はペニシリンやキノロン薬などの抗菌薬による治療で高い治療効果をあげてきました。しかし、近年これまで知られていなかった病原菌による新興感染症や多剤耐性菌による難治結核などの再興感染症、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA)やバンコマイシン耐性腸球菌 (VRE)、多剤耐性肺炎球菌、多剤耐性緑膿菌など様々な薬剤耐性菌による治療困難な感染症が増加してきており、世界的に問題となっています。
私たちは、これらの感染症に有効な新しい抗菌薬を開発するために、これまでに報告されている抗菌薬とは異なる作用点に着目して酵素や細胞を用いた独自の評価系を構築し、おもに微生物資源を対象に化合物を探索しています。